DMの見直しとインサイドセールスの実施で受注率アップを実現
- 小売店
- 予算:100万円/月
- 小売・卸売 / 事業部営業人数10名
【 新規リードを獲得したい 】
「DX推進以外に道はない」
検討開始後わずか1ヶ月でインサイドセールス開始
注力地区のリード獲得数が2倍に
「2007年問題」。かつて、団塊世代の従業員が高齢化、退職し、技術が空洞化することをそう呼び、製造業が抱える問題として大々的に取り上げられていた。あれから10年以上経った今も、状況は変わらない。多くの製造業が熟練工の暗黙知を形式知化し継承することに苦労している。
この課題をITで解決するのが、中部地区を拠点に全国展開するトーテックアメニティだ。熟練工のノウハウ、スキルをITに投入することで、「属人化から脱却し、業務の標準化を実現することが出来る」同社は、生産管理システム「TPiCS」や生産スケジューラ「Asprova」を中核としたITソリューションにより、製造業の生産管理業務をサポートする豊富な実績を有する。DXの文脈で一層の需要が高まる中、自らも営業活動のDXを推進する、立役者の水野氏、木村氏に話を伺った。
業種: ソフトウェア開発 事業部営業人数: 26名 予算: 非公開
木村:昨年(2020年)からのコロナ禍で企業の展示会が軒並み中止になり新規のお客様を獲得する機会がなくなりました。それはちょうど関西エリアの営業部門を立ち上げて2年目、成長をしなければいけないところでの出来事でした。
水野:いままで毎年東京・大阪・名古屋で年間7、8回展示会に出展しており、1回の展示会では約3,000件の名刺情報が集まります。それが完全にゼロになってしまいました。急ぎ対策し、まずはウェビナーを始めたのですが、それだけでは流入数が足りませんでした。そこで検討の結果、インサイドセールスを始めることにしました。ところが緊急事態宣言中で、電話をかけてもかけてもリモートワークのためお客様がオフィスにいない—というのが昨年の4~6月の状況でした。そこで、SALES ROBOTICSとミーティングを重ねて7月からSALES BASEによるインサイドセールスを始めました。コロナ前にはもう戻れませんし、デジタルマーケティングを推進していく以外に生き残る道はないと思いました。平常時であれば時間をかけて慎重に進められたであろう施策を短時間で実施できたのは、緊急事態における危機感によるものと言えます。
木村:2、3社検討したのですが、最終的にはSALES ROBOTICSに決定しました。私どもの意図を反映した提案に共感しましたので導入決定までの話は早かったですね。1ヶ月くらいです。
水野:私どもにはとにかく時間がなく、そこで一番信頼できたのはパートナーの評価でした。迅速に対応してくれるし、柔軟性のある対応もしてくれると聞きました。信頼するパートナーがこれだけ高い評価をするのだからSALES BASEにしようと思いました。マーケットのターゲティングや営業のトークスクリプト、お客様に対するアプローチの方法など社内で作り上げるよりプロに任せた方が絶対に早いですからね。
デジタルマーケティングの推進とはどのようなことをされたのでしょうか。
水野:以前はフィールドセールスが展示会の対応から、セミナーの企画やそのフォロー、お客様へのアプローチ、システムの提案まで営業工程のほとんどすべてを担っていました。しかし、コロナ禍で営業活動の生産性を上げるためにマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスと役割を分けなければならないという考えのもとに今回の取り組みを始めました。まず、昨年の4月にウェビナーを開始しました。次いで7月からはSALES ROBOTICSに依頼してインサイドセールス活動を開始し、9月からはマーケティングオートメーションを導入しました。そして今年の1月からは新しいWebサイトを立ち上げ、潜在層への認知度を高めていきます。
木村:営業を分業化すると、部署から部署、例えばインサイドセールスからフィールドセールスへの情報伝達の難易度は上がります。単に「お客様が『これを欲しい』と言っている」と伝えるだけではなくて、「こういった背景や課題があるから、このようなソリューションを求めている」と伝える。営業担当者が商談に向かうとき、お客様への提案イメージが湧きやすくなるような情報が、より多く伝わる仕組みと体制を作ろうと思いました。SALES ROBOTICSの担当の方がいつも私からの相談に乗ってくれて、経験値がなく何も分からない私に対して、情報共有の中でいろいろアドバイスをいただいたのはありがたかったです。長い時は電話で30分以上話していることもありました。
どんな成果が現れましたか。
水野:SALES BASEでは、我々がスクリプトを検討する時には想定できなかった改善提案をしていただけました。例えば、こちらから「こんなことにお困りではないですか?」と先に問いかけることで、お客様のキャッチ率が上がる効果が期待できます。SALES BASEの報告には、資料請求、アポイントの件数などはもちろん、その時の会話やお客様のニュアンスなど細かい情報が書かれています。そのため、後工程を引き継いだ営業も、最初からお客様と細部にわたって話ができるようになりました。さらにコール方法について若いフィールドセールスが上司に相談するなどして、部署内での知識や情報の共有が活発になりました。
木村:リード獲得数を見ますと、展示会と比較するとやや落ちます。しかし、関西エリアに限りますと獲得数は2倍になりました。加えて、ゼロから立ち上げたインサイドセールスでのスキル、ノウハウの習得が進んでいるので、将来的にはその効果が数値として現れるのではないかと思います。今までは各フィールドセールスの個人的な感覚に頼って活動することが多かったのですが、SALES BASEと情報共有する中で、例えばアポイントメントが取りやすい曜日や時間帯を考えて活動するなどのノウハウを学ぶことができました。
水野:トークスクリプトが標準化できたのも大きいですね。今まではハイパフォーマーとローパフォーマーのお客様との会話における営業個人個人の差が明確ではありませんでした。しかし、SALES ROBOTICSと一緒に会話内容に関する情報を収集・検討し、ハイパフォーマーの会話をベースにトークスクリプトを標準化していくことで全体のクオリティが断然上がったと思います。定例会でもこちらが作ったスクリプトにアドバイスをいただいているので助かります。
木村:マーケティング活動の時間は全体の3、4割くらい占めていたのが、分業化によってフィールドセールスの負荷が大きく減少しましたので、フィールドセールス自身はお客様との商談に注力できると喜んでもらっています。また結果として案件数の増加と新規受注を1件獲得しました。私どものソリューションはお客様とのクロージング(契約)まで1年、長いと2年かかることもありますのでSALES BASEを導入してすぐ成果が出たのは非常に大きいと思います。
水野:コール先は私どものハウスリスト1~2万件と、SALES BASEが持っているリストをハイブリッドで利用しています。今までリストはあるものの、フィールドセールスはどうしても目の前の商談を優先してしまい、ナーチャリングがうまくできていなかった部分がありました。今はインサイドセールスがナーチャリングを実施することにより、見込み客の発掘を実践しています。
今後の抱負を教えてください。
水野:企業にとってお客様のリードを獲得する機会が大きく制限される中で、SALES BASEは非常に貴重なチャネルだと評価しています。今回はコロナ禍に迅速に対応するためにSALES BASEにお願いしましたが、将来はインサイドセールスのノウハウを蓄積して、内製化を進めようと思います。今後マーケティングオートメーションやメルマガ、新しいサイトなどで見込み顧客の流入を増やし、反響型のSDRは社内で行うこととし、新規開拓型のBDRは引き続きSALES BASEにお願いしようと考えています。
木村:産業システム事業部のソリューション営業部内の一組織として、4月から業務支援グループを新設することになりました。SALES BASEとともに活動していたチームを組織化します。繰り返しになりますが、マーケティングではインサイドセールスが活動するためのリードをたくさん獲得し、インサイドセールスではフィールドセールスに欲しい情報を伝えられるよう、注力していきます。また、インサイドセールス活動の結果を数値化して分析することで、組織間の連携や業務の改善に取り組んでいきたいと思います。
※この記事の内容は取材当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、役職名等は現在と異なる場合があります。
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