マーケティングオートメーション シナリオ設計のポイント
いま、多くの企業でマーケティングオートメーションが取り入れられていますが、その中でも重要になってくるのが「シナリオ設計」です。マーケティングを自動化するためには、まずはシナリオを適切に作っておく必要があります。しかし、シナリオ設計ばかりに大きく注力してしまうと、肝心の運用に手が回らなくなることもあるなど、現実的ではないところがあります。
そこで今回は、マーケティングオートメーションのシナリオ設計を効率化しながら行う手順とポイントをご紹介します。
1.マーケティングオートメーションのシナリオ作りは「小さく始める」
マーケティングのシナリオ設計といえば、まずはペルソナを作ってターゲット像を明確化した後、見込み客が辿る一つ一つの工程すべてを想定し、設計していくものです。
このように、教科書通りにカスタマージャーニーを細かく描き、さらにそれぞれの見込み客にとって最適なコンテンツを計画・制作していく、というのは相当な労力です。
現場の感覚からすれば、もしこうしたシナリオ作りに取り組んでしまうとそれだけで精一杯になり、なかなか運用に手が回らないこともあるでしょう。
そもそも、これだけの労力をつぎ込んで、本当に成果が出るのかと不安になるところもあります。
その解決策として、シナリオ設計はまず小さく始めてみるのをおすすめします。
例えば、問い合わせには至らずともフォームまでアクセスしているユーザーは「自社商品に興味がある可能性が高い」ことは、わざわざカスタマージャーニーを作らなくても想定できることです。
このように、まずはカスタマージャーニーを作らなくても一般的に「分かる」ところからシナリオを作っていくことで、早期からマーケティングオートメーションを運用でき、成果も実感しやすいと考えられます。
2.CVユーザーの特性を分析する
1でまず一般的に「分かるところ」のシナリオを作り、ある程度、運用体制が整ってきた段階で、次はアクセス解析ツールやマーケティングオートメーションのユーザー情報を見ながら、過去にお問い合わせに至ったユーザーに共通する行動特性がないか見ていきましょう。
例えば、お問い合わせに至るユーザーはサービスページ閲覧前後に必ずある特定のページを見ていることが分かったとします。
その場合、問い合わせユーザー特有の動きの道筋に沿うように、マーケティングオートメーションを活用して適切なタイミングで適切なコンテンツを配信することで、お問い合わせユーザーと同じ状況をつくりだし、問い合わせ数を増大させることにつながる可能性があります。
3.運用に慣れてきたらステップメールを活用
1の小さく始めるシナリオ設計、2のCVユーザーの特性に基づくシナリオ設計が浸透してきたら、次はステップメールを活用したリードの育成シナリオを作成していきましょう。
例えばAという情報コンテンツを見たユーザーには、そのコンテンツと関連性の高いBという事例コンテンツを紹介したメールを配信、そのメールをクリックしたユーザーにはCというサービスコンテンツを訴求したメールを送る、といった流れです。
ユーザーに一つずつ階段を上ってもらうことで、自社にとって有利なフレーミングをユーザーに持ってもらうことができます。
4.まとめ
マーケティングオートメーションのシナリオ設計というと、ユーザー像を明確にして、それぞれの行動特性に合ったコンテンツを計画して、とかなり労力がかかるイメージを持っている方が多いものです。しかし成果に近いところから小さく始め、まずは運用を軌道に乗せた上で、ターゲット層を広げていくことが、実は近道であるということも多いのです。
ただ、いくらシナリオ設計を効率化しても、質の高いリードを保有していなければ成果は期待できないため、保有するリードの「質」を意識することも重要です。
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